MVNOとメールアドレス
前々回でBlackberryQ10を入手し、前回それをインターネットにつないでみた。今回はメールアドレスの設定なんかをやってみたいと思う。今回使用しているb-mobileでは、電話番号でテキストメッセージが送れるSMSは提供されるが、キャリアメールのようなメール機能は提供されない。なのでその代りにgmailやプロバイダーからもらえるメールアドレスなどを携帯用として使う。その際、POPでメールを取得すると端末が一定時間ごとにメールサーバーにアクセスしてメールを取得することになる。あまり頻繁にアクセスするとメールサーバーに怒られるのでPOPのメールアドレス取得間隔は15分~30分間隔程度にするのがいい。しかしそれでは携帯メールとしては遅すぎやしないだろうか。その問題は最近はやりのIMAPを使用しすれば解決する。IMAPはPOPのようにメールサーバーからとってきたメッセージをローカルに保存するのではなく、メールサーバー上のメッセージを必要に応じて覗くだけでメールの保存はあくまでサーバーに任せる。なので携帯端末のようなストレージ容量の限られた環境にはもってこいだ。さらにプッシュ機能を使えば、メールサーバーがメッセージを受信した瞬間にクライアントとなっている端末に通知される。ただPOPになれたユーザーが注意しなければならないのは、サーバー上のメールを削除するとクライアントでも読めなくなってしまうと言う事だ。POPならメールサーバー上のストレージを使い切りそうになったらサーバー上のメールを削除しても、取得したメールは手元に保存されているので残る。IMAPを使用している場合、一度読んだメールでもサーバー上で削除されれば端末では読めない。そのため、同一アカウントについてPCのメーラーでPOPを使ってメールを受信し、携帯ではIMAPで見るという使い方が良いのではないだろうか。サーバーの容量不足で消してしまった遠い過去のメールはストレージをたっぷりと用意した家のパソコンで確認できるという環境が作れる。そんな環境が果たして必要かと言われればどうなんだろうかと考え込んでしまうのだが、あって邪魔になるものでもなかろう。
メールの設定
Blackberry10のUIでは、画面を一番左にメールや通知などのメッセージがまとめて確認できるようになっている。その画面で右端から左へ指をスワイプするとメニューが現れるので、設定をタップする。
Blackberry Hub設定画面が現れるのでメールアカウントをタップする。
メールアカウント画面で一番下の@+マークをタップする
アカウントを追加の画面が出るので、メール、カレンダー、およびアドレス帳をタップする。
メールアドレスを入力して、画面下部のアイコンをタップする。
すると、Microsoft Excahnge ActiveSyncからGmail、Yahoo!まで色とりどりのアカウント設定が用意されている。今回はIMAPを使用してメールサーバーのメールを覗くことが目的なのでIMAPをタップする。
説明や表示名は任意だ。解かりやすく設定するといい。パスワードやポートなど必要な設定を行い、右上の完了をタップする。プッシュを使用がオンになっていると、メールサーバーにメールが届いたと同時に通知される。同期間隔や初期取得容量などはいい感じに設定しておくとよいだろう。
ついでに電話番号でメッセージを送るSMSの設定もちょっとだけいじる。デフォルトではSMSでメッセージを作成中にエンターキーを押すとメッセージが送信されてしまう。改行や漢字変換の確定のつもりでエンターキーを押すとメッセージ作成途中でメッセージが送信されてしまい、とても困る。エンターキーで送信しないようにしてみよう。Blackberry Hub設定画面でテキストメッセージをタップする。
Enterキーで送信をオフにして、左下の→マークをタップして抜ける。
これで、メール環境が整い、SMSも快適になった。使ってみて思ったのだが、BlackberryのSMSのUIは、LineやBBMのような会話型のインターフェースになっている。もしかして、端末側がSMSをメールとして扱わず、チャットとして扱えばSMSはLINEやBBMのようなメッセージアプリの代わりになるんじゃないだろうか。要するにこれはただのユーザーインターフェースの違いだけだったのではないのか。
ともあれ、これでメール環境が整った。とはいえ、日本の携帯キャリアで使用されている絵文字は文字化けしてしまう。絵文字を含んだメールが来たら、K-9 mail日本語版をダウンロードしてインストールしてみるといいだろう。Android用のアプリだがBlackberryQ10で動くことを確認した。
BlackberryID
その後BlackberryIDを作って登録する。かつてDocomoで提供されていたBlackberryには、BIS(Blackberry Internet Service)というBlackberry社による管理サービスへの加入が必須であり、Docomoがその代理店を務めるという形で提供されていた。かつてはBlackberryでインターネットにつなぐ際には、BISを経由してBlackberry社のサーバーを通らなければならなかった。通信をすべて監視されていたのである。このあたりの息苦しさがBlackberryのすたれた一因だったように思う。OSがBlackberry10になってからはBISへの加入は必須ではなくなった。Blackberry社のサーバーを通らなくても自由にネットができるようになったのだ。素晴らしい。これとは別にBES(Blackberry Enterprise service)というのが企業向けにあり、これを使うと私用と社用のデータを一つの端末内で切り分けておくことができ、企業が社員に配る端末としてBlackberryを使う際に便利なサービスとなっている。設定で時々ある「仕事用とプライベートのアカウントを分離する」というようなメニューはこのBESに加入していなければ無効となる。
Blackberryで提供されているアプリストアのBlackberry worldやBBM(Blackberry messenger 日本ではLINEが人気だが世界ではこっちが主流らしい)などでコンテンツを購入するためにはBlackberryIDでログインしてIDに紐づけられたPaypalやクレジットカードの決済情報を利用する必要がある。Androidでいう所のgoogleIDのようなものだ。なんだか画面を張りまくっていたら重くなってしまいそうなので画像を張っての説明は省く。次回は、いよいよYAMAHAルーターRTX810とIPsec通信に成功したのでその辺の話をしたいと思う。