Blackberry Q10という端末の可能性
前回、携帯通信キャリア帝国からの脱出の準備としてBlackberryQ10を入手し、b-mobile 高速定額のナノSIMも入手した。BlackBerry Q10はQNXというリアルタイムUNIXベースのOSを搭載しているが、なんとAndroidアプリが動くように設計されている。Android Runtime for BlackBerryという名のランタイムによって直接Androidのapkファイルをインストールできるようになっており、ランチャーをインストールするとUIすらAndroid風味にすることができる。しかし、androidのすべてが利用できるというわけでは無い上に、個人的にBlackberry10のUIはAndroidのそれよりも使いやすいと感じているので、今回はGoogle Playストアをインストールして、BlackberryのアプリマーケットであるBlackberry worldには無いアプリを、Google Playストアからインストールするという運用を考えている。
また、今回使用しているb-mobile 高速定額のナノSIMだが、Blackberry Q10は一回り大きいマイクロSIMでなければならないので、SIM変換アダプタを使用すればいい。なぜ最初からマイクロSIMのプランを使用しないのかと言うと、一番小さいナノSIMであれば変換アダプターをはめることにより、マイクロSIMにも、一番大きいSIMにもなれるからだ。小が大を兼ねるのである。将来別端末で使用することも考えると、ナノSIMが一番汎用性が高いだろうとの期待があるのだ。このプランでは、月額2,780円でLTEを無制限で使用でき音声通話を付けることもできる。b-mobileはdocomo回線を使用しているので、BlackberryQ10のSQN100-3でLTEを使おうとすれば東名阪バンドしかつかむことができ無い。Y!mobileを使えば、softbank回線を使うので、LTEを使えるエリアがぐんと広がる。だが料金プランが高く、データ使用量にも制限がかかる。今回はシンプルな料金プランと低価格を優先し、b-mobile 高速定額のナノSIMを使うことに決めた。
では、MVNOのSIMを利用したSIMフリーの端末でもメインで運用できるんだぞ、と言う事を証明するために、細々とした設定をしたのちに、IMAPの電子メールを設定し、Google PlayストアでAndroidアプリをインストールできる環境を整えてみよう。
まずは、開封の儀
Amazonから購入した翌日、早くも手元にBlackberryQ10が届いた。
以外こじんまりとした小さな箱だ。ふたを開けると、ご対面。
内容物はこんな感じ。簡単な説明書と、バッテリーと、イヤホンと、充電とPC接続用のUSBケーブル、充電用のコンセントにさせるUSB端子と、それを日本のコンセントにさせるようにするアダプタ。このアダプターは販売していた業者さんのサービスだった。どうもありがとう。micorSDカードが使えるのだが、別途購入が必要だ。また、本体のラジオ機能を使用するためにはイヤホンを付ける必要があるが、こちらは最初から付属している。
本体の裏蓋を外すとこんな感じ。バッテリーをはめ込むための大きな穴とその横に、黄色いしるしで示されたマイクロSIMを入れるソケットがあり、右下に水色のしるしがある外側から内側に向けてmicroSDカードを差し込む挿入口がある。この機体はNFCに対応しているので、裏蓋にNFC用の配線がなされている。残念ながらおサイフケータイやモバイルスイカなどで使用されているFelicaには対応していないが、海外ではFelicaよりもNFCが主流だ。ガラケーがそうだったように日本の技術は先行していても国際的には採用してもらえない。NFCの方が仕様の要求が低く、Felicaのように改札で使うような短時間で読み書きが必要な用途では使えない。だが電子マネーの支払いなどじっくり端末をかざす用途で使える。日本国内でも普及が進むことが期待される。東京オリンピックでやってくる大量の外人さんたちはFelicaなど持たず、Felicaの上位互換であるNFCに対応した機器を持ち込むだろう。それまでにNFCが普及するといいなぁと期待される今日この頃である。
そして、バッテリーとSIMとmicroSDカードを全部装着するとこんな感じ。
バッテリーが入ったのでおもむろに電源投入。起動までに時間がかかるけど気長に待つ。
起動に成功!
まずは日本語化
起動すると、電話はつながるが、APNの設定をしていないのでデータ通信はでず、Wi-Fiも設定してないのでネットにはつながらない状態だ。まずはUIを日本語にしてネットにつながるようにしてみよう。settingアイコンをタップして設定画面を出す。画像の設定アイコンの場所はいろいろいじくった後なのでデフォルトの場所からは移動している。右上にWi-fiにつながってるアイコンが見えるが、これも設定前には無いはずなので気にしないでいただきたい。
設定画面が上がってきたら下の方にスクロールさせて、Language and Inputをタップする。
ここで、Display Language のLanguageで日本語を選び RegionでJapan(japaniese)を選ぶと、UIがすべて日本語になる。因みにOSのバージョンが10.2以降だと日本語入力が可能なので、その下のText Inputの入力言語で日本語が選択できるようになっている。購入直後でOSが古い場合は日本語入力がこの時点で選べない場合があるが、ネットワークにつなげた後、OSをバージョンアップさせると日本語が選択可能になるだろう。
これでとりあえずは、UIが日本語になる。しかし、漢字のフォントが中華フォントになってしまっている。これはシステム領域のフォントフォルダの中をのぞくと、平成ゴシック体のフォントファイルがあるがこれが有効になっていないようだ。おそらくバグだろうと思う。OSのバージョンアップで日本語フォントが使えるようになることを祈るのみだ。
次はインターネットへつなごう
続いてAPNの設定をしてみる。先ほどと同じく設定アイコンをタップし、設定画面に入り、今度はネットワークおよび接続をタップする。
つづいてモバイルネットワークをタップする。
ネットワーク選択モードを手動にして、スキャンをタップすると、利用可能なネットワークを探してくれる。この時に一つ上のネットワークモードを4Gと3Gと2Gになっていなければ、そのように変えておく。表示された検索結果を見ると、softbankとEmobileなら4Gがつかめそうだ。でも今回はb-mobileの高速定額を使用しているので、NTT DOCOMOを選択して、下の歯車をタップする。
現れたAPN設定画面でアクセスポイント、ユーザー名、パスワードを入力する。今回はb-mobile 高速定額を使用するので、b-mobileのサイトでAPNの設定内容を確認して入力し、最後に右上の保存ボタンをタップする。Androidでは複数のAPN設定を保存しておくことができたが、Blackberryではできないようだ。SIMを入れ替えるたびにいちいち設定しなおす必要がありそうだ。メンドクサイが今後の改善に期待するほかない。
続いて、Wi-Fiを設定する。先ほどのネットワークおよび接続の設定画面でWi-Fiをタップする。
Wi-Fiをオンにすると、ご近所アクセスポイントのSSIDが表示される。その中から自分のアクセスポイントのSSIDを探してタップする。
すると、SSIDのパスワード入力をそくす画面が現れるのでパスワードを入力する。詳細オプションの設定が必要な場合は、詳細オプションをタップする。
その他、固定IPなどの設定が必要な場合は詳細オプションをタップすると、詳細な設定項目が現れる。必要に応じて入力した後、右上の接続をタップすると設定が正しければ接続できるはずだ。
Wi-Fiでインターネットに接続できたら、OSのバージョンが最新でない場合は、OSのバージョンアップをするようにうながすメッセージが通知される。残念ながらその時点でのスクリーンショットは取れていないので割愛する。OSを最新にすると日本語入力が可能になる。
この後、メールの設定とか、BlackberryIDの設定とか、Google Playのインストールとかをやったのだけれど、今回は長くなってしまったのでまた次回に続きを語ろうと思う。震えて待て。