いざ、LittleRPと戯れん
前回、前々回とLittleRPを組み立ててセッティングまで行ったが、そのあとしばらく手が回らず放置してしまっていた。そんなLittleRPにやっと向き合う時がやってきたのだ。すっかり春めいてきたので有害な液体樹脂を扱う間、換気のために窓を開けていても寒くない。いざ、重い腰を上げてLittleRPの出力を始めようではないか。だが待て、その前にLittleRPを組み立てている間に頭に浮かんでしまったちょっとしたアイデアと、いまだセロテープで留められたままのアクリル製のクリアフードを何とかしようではないか。そのほんのちょっとした改良で、造形の成功率をちょっとだけでもあげることができるかもしれないじゃないか。おそらく初回の出力は失敗するだろう。だがその前にできる事はやってしまおう。
アクリルフードをくっつける
LittleRPの公式ページにはアクリルフードの組み立てガイドがいまだない。組み立てガイドは準備中だが、接着剤を使わずアクリル融解剤でくっつけろとだけ書いてある。ではそのようにしよう。amazonさんに聞いてみたら、光 アクリル接着剤 ABN-1とか、アクリサンデー アクリル専用接着剤
が検索にひっかかる。どちらもアクリル接着剤とあるが、アクリルの表面を溶かしてくっつけるタイプの接着剤だ。要するにアクリル融解剤なのだ。今回は光 アクリル接着剤 ABN-1
を使ってみる。
このアクリル融解剤も、例にもれず有害である。猛毒と言って差し支えないだろう。直接皮膚に触れてもいけないし、揮発性なので吸い込んでもいけない。触ったり吸い込んだりしたらどうなるのか。癌になる。発がん性物質なのだ。怖い。そのため作業時には窓を全開にして、使い捨て手袋を装着して作業に臨む。作業と言ってもやることは簡単。まずはセロテープで仮止めしてあるフードを内側を上にして横たえる。
その内側に、アクリル融解剤を垂らしてぴったりとくっつけたアクリルとアクリルの間にしみこませる。その際、インジェクターという名の注射器をつかって少しずつ垂らしていくのだが、今回は横着をして筆に含ませて垂らしていった。
全ての隙間にくまなく液を飲み込ませたら、そのまま乾くまで待つ。あっという間にくっ付いてしまったが、いかんせん筆で塗ったので、いらぬところを溶かしてし待っている個所がところどころ散見された。めんどくさがらずにインジェクターを使って丁寧に行うのがよろしかろう。ともあれ初めてにしては良くできたと思う。
ビルドプレートを安定させてみる。
LittleRPのビルドプレートは、上の大きなネジで挟み込んで留めているだけなので、360度水平に自由に回ってしまう。ネジを締めたときに斜めになってしまう事もあり得る作りなので、ビルドプレートを付けるたびにめんどくさいなーと感じていた。そんなことを感じていると同じことを考えている人はいるもので、すでに改良型のパーツの3Dデータを公開してくれている人がフォーラムにいた。
Improvement Hack: Auto-align “No Twist” Build Plate Space
さっそく黄色いPLAで出力して、六角ボルトをねじ込んでいくが、これが硬いので蝶ナット
でねじっていくと綺麗に入る。また蝶ナット
で本体を傷つけないように、出力仕損じの薄っぺらいPLAのシートをかませてねじ込んでいく。
あっさりとねじ込めた。
取り付けてみると、後ろのでっぱりががっちりとビルドプレートの方向を決めてくれるので位置決めが容易だ。これは良いものだ。よしよし。
最後に、ビルドプレートの傾き調整ナットを蝶ナットに変えちゃう
ビルドプレートの傾き調整をするためのナットがどうも回しにくい。いちいちレンチを使うのもまどろっこしい。手で回してスピーディーに調整できるように蝶ナットに変えてみる。
さらに、ビルドプレートの部分だけ黄色いのもあれなので、他のパーツも公式のDownloads / Documentation / VideosのSTL Files からSTLをダウンロードしてきて同じ色に合わせてみる。
これで、ちょっとおしゃれで使いやすくなった気がする。何よりフードがちゃんとくっついているのが良い。次回はついにいよいよお待ちかねのテストプリントだ!こうご期待!