ブログに広告を入れてみた。実は、最初からページの一番下段にひっそりと入れていたのだが、この度、各登校の最後とサイドバーの上に移動したのだ。このブログは昨年(2009年)の9月に序文をひとつだけ投稿したまま放置されていたのだが、そのときは、序文を読み終わると必ず広告にたどり着いた。一番下でひっそりとして目立たず、しかし、最後には必ず目に入る。理想的な広告の配置であるように思われた。
しかし、複数の投稿をしてみると、最新の投稿は一番上となり、ページの一番下は古い投稿になった。最新の投稿だけを読み、古い投稿は以前読んだので読まないとすると、これを読む方々が、一番下までスクロールすることはめったに無いのではないかということに気づいた。そこで、各投稿の末尾と、書く投稿を単体表示した時のサイドバーの上部に広告の配置を見直した。
広告でブログを見難くしてしまう事は望まない。しかし、張られているのが広告である以上、目にした人にクリックしてもらうことが広告の存在意義だ。だとすると、クリックしてもらうよう工夫することがブログの主たる私の、広告主に対する誠意である。ブログのWEBサイトとしての判読容易性とそこに表示される広告の存在意義との狭間に生じる問題である。
ブログに広告を表示する者のジレンマがここにある。
この問題はちっぽけだが、広告で成り立つ様々な無料サービスに起こっている汎用性を持った問題であるように思う。この問題が、ほかのメディアに適用された場合、判読容易性の問題のみにとどまらずスポンサーがその内容に口を挟むことの問題や、はたまたそれが報道関係であった場合は一部のボトルネックをつかんだ者に伝える情報を操作されてしまう問題など現代の社会が抱える問題につながっていく。
由々しき問題だが、その汎用性を持ってこれが私の身近に適用された場合、このようにちっぽけなブログの判読容易性の問題になってしまう。私のブログにの読みやすさや、広告について問題にする人間は私以外にはいないのだ。
ああ、今日も世界は複雑である。