2015-02-08 17:35 by 仁伯爵

光造形方式3Dプリンターへのあこがれ

 これまで1年と半年の間、Makerbot社のReplicaotr2Xをいじくり倒して3Dプリントを楽しみ、それなりに満足していた。しかし、やはり樹脂を熱で溶かして積層していく方式では、層のギザギザがいかんともしがたく目立ち、さらにそれなりの質量があるエクストルーダーを高速移動させるため、機械の調整が狂うこともしばしばでなかなか難儀していたのも事実であった。プリントで出力されるものの品質よりも、無事に出力を完了させることに苦心する日々であったのだ。熱融解積層方式の3Dプリンターがいち早く一般家庭にやってきたわけだが、3Dプリンターはそれ以外にも粉末焼結方式や、インクジェット方式などさまざまな方法論で実現されているのだ。その中でも熱融解積層方式の次に一般家庭にやってきそうなのが、光造形方式(SLA)だ。光硬化樹脂にレーザーを当てて硬化させて立体物を造形する。すでにForm1Titan1B9Creator等があるが、価格が30万~50万とても高価だ。

低価格プリンターLittleRP

 そこにさっそうとKickstarterに現れたのが、LittleRPだ。これは最近はやりの光造形方式ながら、自分で組み立てるキットなら本体価格が4万円台とお安い。DLP方式なので、別途プロジェクターを購入する必要があるが、今回はe-bayでメーカー再生品のacer P1500を購入したので6万円台で済んだ。本体と合わせると10万円そこそこである。造形できるサイズは72x40x100mm(acer P1500を使用した場合)と小さいものの、他の光造形方式の機体に比べると半額以下なのでとてもお買い得だ。Replicator2Xを使ってもそれほど大きな造形物と言うのはあまり作っていない現状をかんがみるに、造形容量はこれくらいで構わない。大きなものは分割して出力し後で組み立てればいいのだ。x軸Y軸に対する解像度も40マイクロメートル(これもacer P1500を使用した場合)と他の光造形方式の機器に比べると見劣りするが、熱融解積載方式のReplicator2Xが0.4mmだったことを考えると10倍細かい造形が期待できる。それだけでも現状からの前進だ。まずはこの機体を使って光造形方式に慣れ親しんだ後で、もっと高価な機器へと進むのがいいと考え、kickstarterで出資し、それが先日、予定より1か月半ほど遅れて手元に届いた。クラウドファウンディングでの1か月半の遅れというのは、Rubicon 3D scannerプロジェクトが予定より1年半ほど遅れて未だに出荷のめどすら立っていない所を見ると優秀な部類に入るであろう。

開封の儀

 Kickstarterで注文したキットは、LittleRPの組み立てガイドからいくつかのパーツが金属になっているなど、いくつか変更があったらしい。

 2つのガイドを行ったり来たりしながら組み立てていく必要がある。まとまった一つのガイドと言うのは存在しないらしい。なんともアメリカンなワイルドさである。まずは、届いたという感動を味わっていただくために、ダンボールをご覧いただこう。
LittleRP001
 そして開封したのがこちら!
LittleRP002
 ペトリ皿をコーティングするためのMLSOLARのPDMS樹脂と、MakerJuice社のSubSF樹脂のサンプル赤色。光りに当たると硬化してしまうので真っ黒な袋に入っている。
LittleRP003
 本体の外側を彩るパネルたち。レーザーカットされているので焦げているが、これはマスキングテープなので剥がせる。しかしそれに気づかずに組み立ててしまったのでこれ以降、焦げたパネルのまま組み立てている写真が続くが、本当は真っ白なのだ。
LittleRP004
 まずは、このパネルに、ゴム製の足を張り付ける。
LittleRP005
 張り付けた状態がこちら。
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 お次はこの骨組みを立てる。両端にネジがついた状態なので迷うことは無いだろう。
LittleRP007
 短い方が手前で長い方が奥だ。立てた状態がこちら。
LittleRP008
 つづいて、このL字型の金具と、平べったい金具をネジで右端の状態まで組み立てる。
LittleRP009
 組み立てたパーツを、先ほど立てた長い方の柱の前面にハメる。
LittleRP010
 今はこのまま締めずに下に落としておく。
LittleRP011
 さらに、短い柱の外側側面に平たい金具を入れておく。
LittleRP012
 ミラー反射部の金具に鏡を張り付ける。
LittleRP013
 水色の保護シールはこの時点ではまだ剥がさずにおいておく。組み立ての時点で傷がついたりしたら以降の造形物にすべて傷の跡が反射されて付いてしまうような事態にもなりかねない。大事な部分なのだ。
LittleRP014
 次はこれにM4ボルトとM4ナットを入れて組み立てる。ここのナットとワッシャーは、造形台に光が当たらないように遮断するシャッターを入れるための隙間を作るという意味もある。これ用のナットとワッシャーだけ袋が別に分けられていた。
LittleRP015
 組み上げるとこんな感じ。
LittleRP016
 これを造形台となるボードに取り付ける。
LittleRP017
 向きを間違えないようにつける。
LittleRP018
 これに、プリントされたPLA樹脂製のパーツを付けて、でっかい調整ナットをかぶせる。これはペトリ皿を置くところになるので閉めずに緩いままにしておく。因みにこの樹脂パーツには後ろ前があり、逆にするとペトリ皿がうまく滑り込ませることができない。ボードの穴が開いていないほうが開いた状態となるように向きを間違えずに取り付ける。
LittleRP019
 これを本体の4本の柱にくっつける。
LittleRP020
 先ほど落としたままにしておいたL字の金具もここでとめておく。
LittleRP021
 バックボードのを組み立てる。
LittleRP022
 バックボードに平たい金具をネジをゆるゆるの状態で取り付ける。
LittleRP023
 これを背面に取り付ける。現時点ではゆるゆるのままにしておく。
LittleRP024
 造形台にアクリルカバー受けのパーツを取り付ける。
LittleRP025
 前面の左右にこっそりと取り付けておく。
LittleRP026
 ついに天板だ!
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 アクリルケースを留めておくための角を付ける。
LittleRP028
 ビルドプレートを取り付けるパーツを組み立てていく。
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 とても固いので、丈夫な棒を使って頑張って押し込む。その上にゴム製のスペーサーを2個づつ取り付ける。
LittleRP030
 つづいてビルドアームを組み立てていく。
LittleRP031
 写真はナットを閉める前の状態だ。ここでは、アンチバックラッシュナットを使うのでとても固いが頑張って締める。
LittleRP032
 これに先ほどゴムスペーサーを付けたパーツを取り付ける。ここの写真でもアンチバックラッシュナットがしまっていないが、ホントはちゃんと閉めなきゃ駄目である。
LittleRP033
 くっつけたらこんな感じ。ここでもナットが緩んでいるが、ほんとはちゃんと閉めなきゃいけない。
LittleRP034
 所かわって今度は、先ほどつのを付けた天板にz軸用のステッパーモーターを取り付ける。天板の裏表を間違えないようにする。ツノはモーターが飛び出てるのと同じ側に飛び出る必要がある。モーターのコネクターもツノ側になるように取り付けると、完成時に背面をむいていい感じだ。
LittleRP035
 z軸とビルドアームを合体させる。
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 z軸の先っちょに黒いキャップ端のパーツをかぶせる。
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 ビルドアームの金具にばねを入れる。ここでもボルトが緩んでいるが、これは閉め忘れである。ほんとはきちんときつく締めておく必要があるのだ。
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 ビルドアームのばねを黒いキャップ状のパーツが収まるように抑えつつz軸の回しながら優しく挿入していく。
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 側面のボードを背面のボードと同じ要領で組み立てる。3つ並んだ穴に、ネジで平たい金具をゆるゆるでつける。離れた一つだけの穴には、最初の方で短い方の柱の側面に入れておいた金具に合わせる。詳しい過程は写真を撮り忘れたので省略するが、特に迷うことは無いだろう。
LittleRP040
 続いて、先ほど組み立てたz軸を取り付ける。
LittleRP041
 天板はネジ穴が合わなくて止めるのに苦労した。何とか止められたが、強引にネジを回したために二度とはずすことはできないだろう。皆様が組み立てるとこは注意なされるがよろしかろう。この時にバックボードとサイドボードを一番上に持ち上げてちょうどいい位置で留める。
LittleRP042
 さらに、z軸のガイドレールを取り付ける。レールにガイドを取り付けた状態で、本体のz軸の長いネジの後ろに取り付ける。
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 本体の後ろからネジで留める。写真では2本のネジしか留めていないが、あと2本留める必要がある。
LittleRP044
 つづいてこの4本のネジでビルドアームとガイドレールのガイドを固定する。
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 留める。
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 続いて制御基板となるarduinoボードを背面の外側に取り付ける。絶縁のためにゴムワッシャーをボードと本体の間にかませることを忘れずに。
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 とても狭いが、頑張って留める。
LittleRP048
 背面から見るとこんな感じ。
LittleRP049
 モーターを基盤をケーブルでつなぐ。この時、USBも電源ケーブルもつながっていてはいけない。通電している状態でモーターケーブルの抜き差しをすると、基盤が損傷する恐れがあるらしい。
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 これに、ビルドプレートを取り付ける。
LittleRP051
 カッコいい!この時点ではサイドパネルを上に上げるのを忘れているが、後でちゃんと引き上げておいた。
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 いよいよアクリルカバーの保護シールをはがして、フードを組み立てる。LittleRPのテクニカルサポートのページには、フードの組み立てガイドが準備中だと書いてあるが、いつ出てくるかわからない。とりあえず、接着剤などは使わずに、アクリル融解剤をつかって溶かして付けろと書いてあるが、さしあたってはガイドが出るまでセロテープでつけておく。それでも結構しっかりしているので、もうセロテープでいいんじゃないかと思う今日この頃だ。
LittleRP053
 でけた!完成である。
LittleRP054

さしあたっての完成を迎えて

 一番下のボードだけ簡単に取り外せたので保護シールをはがして真っ白にしてみた。このボードもどうせプロジェクターをマウントしたら隠れてしまうのだが。このあとは、プロジェクターのマウント、ビルドアームの調整、ソフトウェアのセッティングなどを経てテストプリントへ至るのだが、長くなってしまったので次回に譲る。

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